県外で働くことに魅力を感じ、転職を検討する30代の方は意外と少なくありません。
しかし、県外への転職は現在住む地域から離れることになるので、不安に思う人もたくさんいます。
「本当にやっていけるのか」「一人暮らしに不安がある」など、県外への転職に不安を感じてしまうのです。
確かに、住み慣れた地域から離れて仕事や生活をすることになるわけですから、不安を感じてしまうのも無理はありません。
私もUターンによる県外転職を経験しているので気持ちはよく分かります。
そこでこの記事では、30代で県外転職をするための注意点とポイントを解説します。
30代で県外転職は難しい?
そもそも、30代で県外へ転職することは難しいのでしょうか?
「県外への転職は大変だし難しい」と口にする方もいるのですが、これは必ずしも難しいとは限りません。
ただし、県外転職にはメリットがある一方でデメリットもあります。
そこで、まずは県外転職をするメリット・デメリットをご紹介します。
県外へ転職するメリット
30代の方が県外転職するメリットには、転職先の幅が広がることや給与アップが期待できることが挙げられます。
特に、地方から都市部への転職であれば、転職先の幅が広がる上に給与アップも夢ではありません。
なお、厚生労働省・「賃金構造基本統計調査」、総務省統計局・「全国家計構造調査」、転職サイト「リクナビNEXT」をもとに、首都圏の月収・年収・求人数の一覧を作成しました。
都道府県 | 月収(千円) | 世帯年収(千円) | 求人数 |
---|---|---|---|
東京 | 364,2 | 6,297 | 27,756件 |
神奈川 | 336,2 | 6,153 | 4,916件 |
茨城 | 295,4 | 5,953 | 1,616件 |
千葉 | 300,9 | 5,951 | 3,279件 |
埼玉 | 303,6 | 5,871 | 3,699件 |
更新される度に随時変化はしますが、作成当時は上記の結果となりました。
国内においては、やはり東京都が圧倒的に求人数及び給与が高いです。
また、東京周辺の地域においても、給与額や求人数もそれなりに多い結果となっています。
このとき、沖縄県、北海道、鹿児島県、宮崎県などは全国的にも少ない傾向にありました。
このように、地方から都市部へ向けた県外転職であれば、幅広い選択肢の中から転職先を探し、給与アップも期待できます。
県外へ転職するデメリット
一方で、30代の方が県外転職をするデメリットには、地方は求人数が少なく給与も低い、転職活動への時間と費用がかかることが挙げられます。
県外ともなると、面接の度に移動や宿泊などで費用がかさむでしょうし、求人数が少なすぎると選択肢の幅が狭まることも考えられます。
なお、公共交通機関や商業施設が充実しておらず、移動と買い物に困ることが多々あるかもしれません。
あくまで地方への転職を焦点にしたデメリットですが、県外への転職にはこうしたデメリットが発生する可能性を理解しておくことが重要です。
30代の県外転職で失敗を防ぐためのポイント
上述でご紹介した通りで、30代の県外転職にはメリットもあればデメリットも存在します。
このとき、県外転職の失敗を防ぐためのポイントをご紹介していきます。
転職活動は働きながら進める
30代の県外転職では、働きながら転職活動を進めることがポイントです。
転職活動にかかる期間は約3カ月、長くて6カ月ほどです。
このとき、先に仕事を辞めると収入が途絶えるので、約3~6カ月の期間を貯金を崩しながら転職活動を進めなければいけません。
もちろん、先に仕事を辞めると働いていた時間を転職活動に充てることのできるメリットもあります。
しかし、転職活動がうまくいかないと金銭面・精神面で焦りがちになり、最悪の場合は貯金を失った上に妥協をして望まない企業へ転職をしてしまうことも考えられます。
実のところ、私は焦りから妥協をした転職をしてしまい、ブラック企業へ3回も連続で入社してしまう苦い経験をしました。
そのため、職場環境が悪すぎるなどの特別な事情がない限りは、働きながら転職活動を進めることがベストです。
希望する県外の情報を集めておく
転職先として希望する県外で仕事を探すことは大切ですが、その地域の情報を事前に調査しておくことも重要です。
仮に転職先が決まっても、生活しづらい環境であれば後悔しかねません。
そのため、商業施設や公共交通機関は充実しているのか、夏や冬などの季節でも快適に生活できるのかなどを調べておきます。
また、自然災害の発生リスクなども調べておくと安心です。
例えば、沖縄の年間平均気温は23℃ほどで快適に過ごしやすいといわれていますが、台風の接近数は多い傾向にあります。
北海道においては、札幌や函館は商業施設や公共交通機関が充実している一方で、稚内や釧路方面の地域はそれほど充実していないようです。
このように、県外の中でも地域ごとに生活のしやすさは大きく異なるので、事前に現地の情報を集めておくことをおすすめします。
転職に必要な費用を用意しておく
県外への転職では、面接場所までの交通費や宿泊費、引っ越しなどで多額の費用が発生しがちになります。
そのため、ある程度の貯金を事前にしておかなければいけません。
転職で必要な費用は状況により異なりますが、一つの目安として100万円ほどは用意しておきたいところです。
もちろん、必ず100万円を用意しなければいけないわけではありません。
ですが、貯金額は多いに越したことはないので、円滑に転職活動へ臨めるように準備しておくことが重要です。
引っ越しは転職先が決まってからにする
県外への転職には基本的に引っ越しが伴いますが、これは転職先が決まってから住まいを確保することが大切です。
もし先に部屋を借りてしまうと、転職がうまくいかなかったときに違約金が発生するリスクがあります。
また、仕事がないのに家賃が発生するなどの金銭的負担が増えることも考えられます。
余計な支払いで負担を増やさないためにも、転職先を決めてから引っ越しの段取りをすることが重要です。
30代の県外転職は転職エージェントが役立つ
30代からの県外転職を成功へ導くために、メリットとデメリット、そして注意点を理解しておくことが大切です。
なお、県外での転職を成功させるためには、仕事探しの方法も理解しておく必要があります。
このとき、県外での仕事探しには転職エージェントが役立ちます。
転職エージェントは、各都道府県の企業求人を豊富に取り扱っており、求職者の要望に合わせて求人を紹介してくれるからです。
業界・職種に詳しい、プロのキャリアアドバイザーが対応してくれるので、転職したい地域の求人情報を素早く手に入れることができます。
この他、応募書類の添削や模擬面接の実施もしてくれますし、労働条件の交渉も代行してくれるので安心です。
現地の求人情報を自ら手に入れるのは困難を極めるので、転職エージェントを活用すると大きな助けとなってくれます。
30代で県外転職するにはポイントを理解した上で実行に移す
都会や地方での生活に魅力を感じ、県外転職をする30代の方は少なくありません。
給料アップをしたい、人との出会いを増やしたい、自然豊かな環境で過ごしたいなど、各々の理由で県外転職をするのです。
ただし、県外転職にはメリットがあればデメリットもあります。
また、転職の失敗をしないための注意点や仕事探しの方法を理解しておくことも重要です。
こうしたことを踏まえた上で県外転職を行うと、あなたが希望していた通りの働き方と暮らしを手に入れることができるはずです。
転職活動を行う30代の方の多くは転職エージェントを利用しています。
もし一人で転職活動を行うと、求人探し、履歴書の作成、面接対策、労働条件の交渉など、転職に関わる全てを自分で行う必要があるからです。
それに比べ、転職エージェントを利用すると、キャリアや転職活動に関する専門的な知識と豊富な経験を持つキャリアアドバイザーが全面的にサポートしてくれます。
なお、30代の方に適した転職エージェントの情報を以下にまとめているので参考にしてみてください。