30代は、世間で働き盛りの年齢であると言われています。
20代の頃とは異なり、勤続年数に応じた責任ある仕事を任される機会が増えてくるからです。
ただ、毎日忙しく働きながらも、充実した日々を送っている人は意外と少なくありません。
しかし、中には仕事の将来に不安を抱く30代の人もいます。
「給与が低い…」「リストラされるかも…」など、仕事を通して自分の将来について不安を抱いてしまうのです。
このとき、不安を抱えたまま日々を送るべきなのでしょうか。
結論から言うと、できる備えはしておくべきです。
そこで、30代で仕事の将来に不安を抱く理由とできる備えについて解説をしていきます。
30代が仕事の将来に不安を抱く理由
冒頭でもお伝えしましたが、充実した毎日を送る人がいる一方で、仕事の将来に不安を抱く30代の人もいます。
ただ、一体どのような理由で不安を抱いているのでしょうか。
これについては、以下のようなものがあります。
- 不景気な世の中に対する不安
- 職場環境の悪さによる不安
- 会社の給料が低すぎることへの不安
- 会社の将来性がないことによる不安
詳しくは、以下でご紹介していきます。
不景気な世の中に対する不安
1991年に発生したバブル崩壊以降、日本の景気は後退傾向にあります。
もちろん、徐々に景気回復に転じる期間もありました。
ただ、2008年のリーマン・ショックや2019年末に確認された新型コロナウイルスなど影響もあり、現時点では景気の良い世の中とは言えません。
こうした不景気な世の中に対し、「今の仕事を続けていくことはできるのだろうか…」と、将来に不安を抱く30代の人がたくさんいるわけです。
例えば、仮に不景気を理由に転職を余儀なくされたとしても、20代であれば若さゆえに希望を持つことはできます。
どれだけ不景気であっても、日本においては少子高齢化の影響もあり、大手企業でさへ人手不足で若い人材を求めているからです。
しかし、30代は年齢的に「即戦力」を求められる傾向にあるため、チャレンジできることは少なくなりがちです。
そのため、どうしても30代という年齢的な問題で、仕事の将来に不安を抱いてしまうことがあります。
職場環境の悪さによる不安
現在働く職場内の環境が悪いことを理由に、仕事の将来に不安を抱く30代の人はたくさんいます。
例えば、どの会社でもあり得る職場での「人間関係」による問題です。
社内勤務の場合、1日の半分を限られたスペースの中で、毎日同じ従業員と顔を合わせて働くことになります。
このとき、人間関係が良好ではない職場であると、当然ながら働きやすい環境であるとは到底言えません。
「罵声を浴びせる上司」「仕事を押し付ける先輩社員」「悪い噂を流す社員」など、人間関係による問題はさまざまです。
その他、毎日残業や休みがないなどの問題も、会社によっては普通にあります。
こうした職場環境の悪さが影響し、「これからも無事に働いていけるだろうか…」と不安を抱くわけです。
会社の給料が低すぎることへの不安
30代に限った話ではありませんが、給料の低さから仕事の将来に不安を抱く人はたくさんいます。
例えば、30代であれば結婚をしていてもおかしくはない年齢であるため、毎月の給料が低すぎると生活に大きな影響を及ぼしかねません。
教育費や生活費、住宅費に車の維持費など、出費はどうしても多くなりがちです。
もちろん、独身であって老後の資金などは必要となるため、あまりに給料が低すぎるのは問題といえます。
特に、新卒入社から給料がほぼ変わっていないのであればなおさらです。
このように、会社の給料が低すぎることを理由として、将来に不安を抱く30代の人もいます。
会社の将来性がないことによる不安
不景気な世の中に対する問題、そして会社の将来性に期待が持てないことを理由に、仕事の将来に不安を抱く30代の人もいます。
不景気な状態にあると、会社によっては赤字となって倒産の危機に瀕することも考えられます。
事実、長く続く新型コロナウイルスを理由に経営が悪化し、倒産を余儀なくされた会社はたくさんありました。
このとき、倒産した会社で働いていた従業員は全員職を失うため、新たな働き場所を求めて就職活動をするのです。
仮に倒産を免れたとしても、近年では大手企業ですらリストラを実施しているため、安心して働けるとは限りません。
こうした問題の他、科学の進歩を理由に仕事の将来に不安を抱く30代の人もいます。
AI(人工知能)や機械技術が日々進歩しているため、「今の仕事は直にAIや機械に奪われてしまいそう…」と不安になるのです。
仕事の将来に不安を抱く30代にできること
前述でお伝えした内容を理由に、仕事の将来に不安を抱く30代の人はたくさんいます。
このとき、こうした不安をどのように解決へ導けばいいのかと思われるかもしれません。
例えばですが、以下のような行動を取ることができます。
- 現在の仕事に集中する
- 部署の異動を願い出る
- 求人募集を確認してみる
- 転職のプロに相談してみる
それぞれについて、以下でご紹介していきます。
現在の仕事に集中する
現時点で職場環境は良好なのであれば、今携わる仕事に集中してこなす行動が重要です。
なぜなら、目の前の仕事を疎かにすると、将来への不安よりも今の状況が悪くなりかねません。
「最近仕事への集中力が欠けているのでは」と思われてしまうと、評価に影響することがあるからです。
実際に、私が働いていた会社では、残業続きで疲れていた社員が少し目を閉じていた瞬間、偶然にも管理職の方に見られてしまい、評価を下げられてしまったことがありました。
状況は少々異なりますが、まずは集中して目の前の仕事に取り組むことが大切です。
そうすることで、過度な不安を感じることなく適切な行動を取ることができるようになります。
部署の異動を願い出る
職場環境に問題がある場合、可能であれば上司に他部署への異動を願い出ることで、仕事の将来に対する不安を解消できることがあります。
肉体的・精神的に辛い状況で働き続けると、最悪の場合はうつ病などの精神疾患を患うことも否定できません。
事実、職場環境の悪さが影響してうつ病を発症する人はとても多く、私も以前の職場でうつ病を発症した社員を見たことがあります。
その後、無事に職場へ戻られた人もいましたが、残念ながら休職期間中に完治できずに、そのまま退職を余儀なくされた人もいました。
うつ病の場合、切り傷のようにすぐ完治することはほぼありません。
そのため、あなたが所属する職場に問題があるため仕事の将来が不安なのであれば、異動を願い出ることも一つの解決策ではあります。
求人募集を確認してみる
不況の影響や会社の将来性に期待が持てず、仕事の将来に不安を感じているのであれば、取りあえず求人募集に目を通してみると、意外と役に立つことがあります。
例えば、Web上では誰もが閲覧できる転職サイトがあるため、特に転職する意思がなくても求人票を確認することは可能です。
募集企業、給与、労働時間、勤務地などを調べておくと、「もしも」のときはすぐに行動に移すことができるようになります。
現在は、一つの会社で働き続けることが難しい世の中ですし、何がきっかけで退職せざるを得なくなるのかはわかりません。
ちなみに、私は定年まで働き続けるであろうと思っていた会社にて、上司の身勝手な行動により30歳で転職を余儀なくされました。
このように、突然のことで焦ることがないように、時間が空いたときは転職サイトで求人を確認しておくと、不安の軽減へつなげることができるようになります。
転職のプロに相談してみる
仕事の将来や給与的な問題で不安を感じるとき、転職エージェントに在籍するキャリアアドバイザーに相談すると、解消へつながる可能性もあります。
ただ、「転職エージェントは転職する人しか利用できないのでは?」と思われているかもしれません。
実のところ、相談だけでも利用することは可能です。
現在の仕事に対する、将来の不安や危機感などについて相談すると、経験豊富なキャリアアドバイザーが、30代ならではの取れる選択肢や可能性をプロの視点で提案してくれます。
特に、転職を強く勧められることもなく、また無料なので気軽に利用することができます。
なお、下手に職場の従業員に相談すると、噂が広がってしまう可能性もあるため、誰かに相談したい場合はキャリアアドバイザーを頼ることがベストです。
仕事の将来に不安を抱く30代は「もしも」の備えをしておく
30代のあなたが仕事の将来に不安を抱いているのであれば、上述でご紹介した内容を試す価値はあると言えます。
現実的に、現在の景気状況では不安が的中する可能性はあり、私のように予期せぬことを原因として転職を余儀なくされる場合もあるからです。
会社の倒産・リストラはありえる
まず、現在の国内における景気状況を考えると、会社の倒産やリストラが行われる可能性は否定できません。
なぜなら、すでに終身雇用なるものは崩壊しており、幻想に近い状態にあるからです。
バブル期のような好景気の時代であればまだしも、そのような時代はとうの昔の話。
今はどの企業もコスト削減に力を入れているとはいえ、そうした取り組みにも限界はあります。
そうしたとき、会社を存続させるためにリストラを行ったり、どうにもならずに倒産することも普通にあり得る時代です。
そのため、少しでも仕事の将来に対し不安を感じさせるような雰囲気があるのであれば、30代のうちにできる行動はしておくことが重要です。
会社はそれほど守ってはくれない
社員で働いている以上、「会社が従業員を守ってくれる」と考える人は意外とたくさんいます。
確かに、一定の問題に対しては、働く社員を守ってくれる会社があることも事実です。
ただ、必ずしも全ての問題に対して会社が守ってくれるとは限りません。
会社の存続が厳しい場合は、ボーナスカットが普通にありますし、毎月の給料が下がることも考えられます。
あるいは、見切りをつけてリストラを実施することもあるため、必ず会社が守ってくれるわけではないのが実情です。
私は上司の身勝手な行動で、異動を余儀なくされ退職に至ったわけですが、退職する旨を伝えるまで会社は動いてくれませんでした。
こうしたことが不通にあるため、仕事の将来が不安なのであれば、30代の今こそできる行動は始めておくべきであると言えます。
仕事の将来に不安を抱く30代は備えだけはして業務にあたる
30代の人に限らず、仕事の将来に不安を感じながら日々働く人はたくさんいます。
そうしたとき、もし不安を感じさせる雰囲気があるのであれば、何もない今のうちにできる備えはしておくことが重要です。
そうすることで、過度な不安に悩まされることなく、将来も安心して働くことができる状況を築くことができるようになります。
転職活動を行う30代の方の多くは転職エージェントを利用しています。
もし一人で転職活動を行うと、求人探し、履歴書の作成、面接対策、労働条件の交渉など、転職に関わる全てを自分で行う必要があるからです。
それに比べ、転職エージェントを利用すると、キャリアや転職活動に関する専門的な知識と豊富な経験を持つキャリアアドバイザーが全面的にサポートしてくれます。
なお、30代の方に適した転職エージェントの情報を以下にまとめているので参考にしてみてください。