30代になると、仕事とプライベートのバランスを見直すことが求められる時期でもあります。
例えば、現職よりも残業が少ない職場へ転職して働くことは、充実感ある生活を築く一環となります。
しかし、そのためには転職先を選ぶ際に慎重な検討が必要です。
この記事では、30代の方が残業の少ない企業へ転職するためのポイントをご紹介します。
あなたのライフスタイルに合わせた理想的な職場を見つけ、仕事と生活の満足度を向上させるための参考にしてみてください。
30代の転職において残業が少ないだけで応募するべきではない
転職サイトに掲載されている求人票には、残業について「月平均10時間未満」や「月20時間」などと記載されています。
このとき、残業の少ない企業への転職を望む30代の方は、残業時間を重視して求人を探す傾向にあります。
もちろん、希望条件を叶えるために残業時間を確認することは当然のことです。
しかし、ここで注意すべきことは、求人票の情報のみを鵜呑みにして応募をしないことです。
これは、記載情報が正確ではない可能性があることも理由ですが、正しい情報でも職場の雰囲気で帰りにくいこともあるからです。
私は「残業:月に3時間」の求人情報を鵜呑みにして転職したことがあり、実際には毎日3~4時間ほど残業が発生しました。
また、「通勤手当を支給」との記載に対し、なぜか途中まで自転車通勤をさせられたり、最寄りではない駅から通勤を強いられたこともあるのです。
つまり、求人票に記載されている条件が必ずしも正しいとは限りません。
ひどい場合、記載情報が全くの嘘であることもあるくらいです。
仮に残業について正しい情報であったとしても、職場の社員が皆残業をしていると「自分だけ定時で帰りにくい…」となるため、結局は残業が発生してしまうこともあります。
そのため、残業の少ない企業を希望する場合は、求人票のみの情報で判断してはいけません。
上記でお伝えした通り、求人票の記載情報が正しいのかは不明であり、実現できるかどうも分からないからです。
残業なしを鵜呑みにして転職するのも危険
残業の少ない企業への転職を望む30代の方がいる一方で、残業なしの求人に魅力を感じて応募する人も意外とたくさんいます。
ですが、前述でお伝えした通りで、求人票だけの情報を鵜呑みにして応募するべきではありません。
求人票の情報自体が正しくなかったり、そもそも全くの嘘を記載していることもあるからです。
何より、将来にわたり残業なしで働ける企業はほぼ存在しません。
なぜなら、企業ごとに繁忙期はあるでしょうし、人事異動や退職者が出て一時的に業務が増えてしまい、残業が発生することは普通に起こり得るからです。
このとき、「残業なし」の求人を鵜呑みにして転職した後に、上記のような理由で残業が発生すると「全くの嘘だった…」と悩むことになりかねません。
そのため、残業なしの求人に応募するにしても、ある程度の残業はあるものだと理解した上で臨むことが大切です。
また、応募する企業調査もしっかりしたうえで転職するべきかを判断する必要もあります。
残業の少ない企業へ転職を望む30代が避けるべき求人の特徴
残業の少ない企業への転職を望む30代の方が求人を探すとき、応募を避けるべき求人の特徴を知ることが重要です。
具体的には、以下のようなものです。
- 曖昧な表現・残業に触れていない求人は注意
- 求人募集の人数が異常に多いのは避ける
- 給与が低すぎる・高すぎるのは忙しい可能性大
- 極端に休みが少ないのは危険
それぞれについて、詳しくご説明をしていきます。
曖昧な表現・残業に触れていない求人は要注意
求人票の勤務時間を確認すると、基本的に残業時間についての情報を確認することができます。
残業時間の表現の仕方は企業によって異なりますが、このときに「曖昧な表現」「残業に触れていない」求人には注意が必要です。
例えば、「残業少なめ」「ほぼなし」と曖昧な表現で記載されていたり、そもそも残業時間について触れていない求人などが該当します。
すでにお伝えしましたが、企業で働く前提として理解しておくべきことは、「残業が発生しない会社はほぼない」ということです。
求人票に「残業なし」と記載されていたとしても、「繁忙期で忙しくなる」「残業のある職場へ異動となった」「従業員が退職して業務量が増えた」などで、残業が発生するケースはよくあります。
これは「残業少なめ」や「ほぼなし」と記載されていても考え方は同じであるため、求人情報を鵜呑みにして転職するとミスマッチが起きて後悔しかねません。
私もそうでしたが、このような表現で記載されている求人情報を鵜呑みにし、毎日2~3時間、もしくはそれ以上の残業が発生して後悔する30代の人はたくさんいます。
なお、残業に触れていない求人については、余程魅力的な企業でもない限り避けた方が無難です。
求人募集の人数が異常に多いのは避ける
求人票の中には不自然に求人募集の人数が多い企業があります。
例えば、社員が20人ほどの会社で募集人数が15人だと明らかに不自然です。
このような企業は、社員の定着率が悪い可能性が高いため、長時間残業が発生する恐れがあります。
社会的に信用度の高い企業の求人であればそのようなことは低いですが、聞き覚えのない企業だと避けた方が無難です。
なお、大量募集をかける企業の多くは年中求人を掲載していることが多いので、社員の定着率が悪い恐れがあり注意が必要です。
給与が低すぎる・高すぎるのは忙しい可能性大
給与が低すぎる企業は、「違法労働」を強いられる可能性が高いため応募を避けるとして、高すぎる給与にも注意が必要です。
例えば、月の給与が「70万円」「100万円」などと記載されていると、ノルマが設けられている可能性があります。
ノルマを達成しなければ残業は当然の事、休日出勤もあり得るため気をつけなければいけません。
なお、ノルマを達成できない社員は厳しく叱責されることもあり、精神的負担の大きくなる職場で働くことになる恐れもあります。
極端に休みが少ないのは危険
1年間にある土日・祝日・GW・年末年始などの休みを合計すると、約120日前後の休みとなります。
年間休日の平均は120日といわれているため、こうした休みに近い求人であれば比較的働きやすい職場と考えることができます。
このとき、年間休日が100日以下、もしくは80日を下回る求人に関してはブラック企業である可能性が高いです。
残業はもちろんのこと、休みも少ない中で働くことを強いられる過酷な環境も考えられるため、極端に休みの少ない企業には応募をするべきではありません。
30代で残業の少ない企業へ転職するための選び方
残業の少ない企業への転職を望む30代の方は、残業時間についての情報を確認することはもちろん、どのような企業が掲載した情報なのかを調べることも大切です。
例えば、「残業が少ない」だけを条件に設定して求人を探すと、様々な業界や職種の求人があるため一つずつ調べなければいけません。
これでは効率が悪いため、ある程度は探す基準を設けることが大切です。
具体的に、以下のような条件で求人を探すと、あなたに合った働き方が実現しやすくなります。
大手企業で探す
大手企業の多くは、作業の効率化を目的としたマニュアルが整備されているため、比較的少ない残業で退社することができます。
また、リフレッシュ休暇、育休、介護休暇などの制度が設けられていることもあり、少ない残業としっかり仕事疲れを癒すことのできる休暇を得ながら働くことができるでしょう。
ただし、大手企業でも「飲食業」「宿泊業」「大手広告代理店」「物流業」などは多くの労働力を必要とするため、長時間残業になりがちです。
そのため、これらの業種を考慮しつつ大手企業の求人を探すと、残業を減らすことにつなげることができます。
地方の中小企業で探す
都会の中小企業は他社との競争で忙しくなりがちであり、必然的に残業も多い傾向にあります。
それに比べ、地方の中小企業はそれほど人口密度が高くはないため、ゆったりとしたペースで仕事を行なっていることも珍しくありません。
もちろん、忙しい時期もあり残業も少なからず発生することはありますが、都会の中小企業ほどスピード感と忙しさはないため、比較的あなたが希望する環境で仕事を進めることができます。
なお、地方の中小企業では上司との距離が近いことが多く、割と個人的な要望を伝えることが可能です。
具体的には、以下のような個人的要望です。
- 通院しているため週に1回は仕事の途中で抜けさせてほしい
- 子供の体調が優れないので休ませてほしい
- 台風の威力が強いので休ませてほしい
すべての地方に存在する中小企業に該当するわけではありませんが、意外とこうした要望は聞き入れてもらえる傾向にあります。
私はUターン(故郷に戻る)して地方の中小企業に転職した経験があり、上記のような内容を直接社長に要望して認められた社員を見たことがありました。
成果主義の企業で探す
基本的に外資系になるのですが、「成果主義」を採用している企業は少ない残業のみで退社することができます。
成果主義とは、年齢、性別、学歴、勤続年数などで左右されることなく、仕事の貢献度に応じて評価されるシステムの事です。
そのため、あなたが仕事で大きな貢献をできる、また行うべき業務をしっかりできる自信があるのであれば、残業の少ない働き方を実現でき、定時退社もできるでしょう。
成果主義であるため自己責任で業務を遂行していく必要がありますが、軌道に乗れば残業なしで働くことも夢ではありません。
残業の少ない企業へ転職を希望する30代はプロから求人紹介を受ける
ここまで、30代の方が残業の少ない企業へ転職するために、理解しておくべきポイントをご紹介しました。
なお、これらを踏まえて求人を探すとき、一人で転職活動をすることはおすすめできません。
単純な理由で、求人票のみの情報だけで企業の内情を知ることはできないからです。
すでにお伝えした通り、求人票に記載されている残業時間が必ずしも正しいわけではありません。
繁忙期で忙しくなったり、社員が退職して業務量が増え毎日残業になることもあります。
ひどい場合は記載情報が全くの嘘で、実は毎日残業が発生することもあるのです。
しかし、こうした各企業ごとの内情を素人が求人票の情報だけで把握することはほぼ不可能なため、失敗した転職をしてしまいがちです。
事実、私は求人票の情報を鵜呑みにして3回も転職に失敗しました。
こうしたことを避けるために、転職のプロから求人紹介を受ける方が安心です。
具体的には、転職エージェントに在籍するキャリアアドバイザーから求人紹介を受けます。
転職エージェントには、一般で公開されていない独自の求人を豊富に保有しており、その中からあなたの条件に合った優良企業の求人を紹介してもらえます。
残業の少ない要望をできることはもちろん、「完全週休二日制がいい」「ノルマがある企業は避けたい」などの条件も指定して求人を探してもらうことも可能です。
また、企業にあなたが希望する条件を代行して交渉もしてくれるため、働きやすい職場環境への転職も期待できるでしょう。
こうしたメリットが得られるので、転職エージェントの活用も検討してみてください。
月に残業可能な許容範囲を決めておく
キャリアアドバイザーに残業の少ない企業の条件を伝える際、「月に何時間まで許容できるのか?」を事前に決めて伝えなければいけません。
その理由は、単に「残業が少ない求人」とだけ伝えても、「どれくらいが残業時間が少ないと言えるのか?」を、キャリアアドバイザーが判断できないからです。
例えば、今まで月に30時間ほど残業していた場合、15時間程度であれば残業が少ない企業であると捉える人がいます。
一方で、月に50時間以上の残業をしていたのであれば、30時間以下で少ないと考える人もいるのです。
このように、人によって残業の考え方は異なるので、事前に許容でいる残業時間をキャリアアドバイザーへ伝えて求人を紹介してもらうことが重要です。
残業を少なくしてほしい理由も考えておく
少ない残業を希望する場合は、求人先に納得してもらえる理由を考えておかなければいけません。
当然ながら、少ない残業時間だけを希望しても、求人先は「なぜ残業時間は少ない方がいいのか?」と疑問に思うでしょう。
もし、正当な理由なく単に少ない残業時間だけを希望しても、「仕事をする気があるの?」と思われて採用される確率は一気に下がってしまいます。
こうしたことを防ぐために、採用担当者が納得できる理由を考えておくことも重要です。
残業の少ない企業へ転職したい30代はポイントを押さえ実現を目指す
30代で残業の少ない企業へ向けた転職活動をする際、求人票で確認すべきことや探し方を誤ると、高確率で失敗してしまいます。
また、転職活動を一人ですると、求人情報が本当に正しいのかを判断することができません。
そのため、あなたの希望する条件に合う求人に応募できるように、転職エージェントの活用も検討してみてください。
キャリアアドバイザーからサポートを受けることができるため、あなたの希望する条件で求人をピックアップして紹介してくれます。
このように転職活動を行い求人応募をすると、あなたが求める残業の少ない条件で働くことを実現できるでしょう。
転職活動を行う30代の方の多くは転職エージェントを利用しています。
もし一人で転職活動を行うと、求人探し、履歴書の作成、面接対策、労働条件の交渉など、転職に関わる全てを自分で行う必要があるからです。
それに比べ、転職エージェントを利用すると、キャリアや転職活動に関する専門的な知識と豊富な経験を持つキャリアアドバイザーが全面的にサポートしてくれます。
なお、30代の方に適した転職エージェントの情報を以下にまとめているので参考にしてみてください。