30代になると、自分のキャリアに新しい刺激を求め、外資系企業での転職を検討する方も多いことでしょう。
外資系企業でのキャリアチャレンジは、新たな挑戦と成長の機会を提供してくれる一方で、その世界に足を踏み入れる際には独自のポイントやルールが存在します。
なお、30代から外資系に転職を考える際には、日系企業との違いを理解することも重要です。
この記事では、外資系企業への転職を検討している30代の方へ向けて、外資系企業と日系企業の違いや転職するためのポイントについてご紹介します。
30代からでも外資系に転職できる？
「そもそも30代から外資系に転職できるの？」と疑問に思われているかもしれません。
結論からお伝えすると、30代からでも外資系企業へ転職することは可能です。
日系企業は年齢を重視して採否を判断する傾向にありますが、外資系は年齢よりもポテンシャルや専門性を重視しています。
そのため、企業が求めるポテンシャルや専門性をあなたが持っているのであれば、問題なく転職を成功へ導くことはできるでしょう。
なお、未経験であっても30代の年齢であればまだチャンスはありますが、ハードルはどうしても高くなってしまいます。
もし未経験で挑戦したい場合は、応募要件にあったアピールができるよう事前に準備しておくことが重要です。
35歳以降も外資系への転職は可能
前述でお伝えした通りで、30代からでも外資系に転職することは可能です。
ただ、「35歳転職限界説」を気にする人も少なくありません。
転職市場において35歳以上の求人は少なく、また定年まで働ける期間も短いことから、35歳以降の転職は不利になると、昔から求職者の間でささやかれていました。
そのため、35歳転職限界説が広まったと言われています。
しかし、現在は人材不足の影響もあって35歳転職限界説も過去の遺物となっており、そもそも外資系への転職に年齢は関係ありません。
外資系は年齢よりもポテンシャルや専門性などを重視しているため、35歳以降も外資系への転職にチャレンジすることはできます。
30代で日系より外資系に転職するメリット・デメリット
30代から外資系に転職するにあたり、事前に知っておきたい日系企業との違いや特徴があります。
なぜなら、日系企業で働いていた感覚のまま外資系に転職してしまうと、ギャップに差がありすぎ後悔する人もいるからです。
そのため、外資系への転職を検討しているのであれば、日系企業との違いや特徴、またメリット・デメリットを理解したうえでチャレンジすることが大切です。
成果主義の傾向が強い
未だ日系企業の多くは年齢や勤続年数を重視した、「年功序列」の制度を採用している傾向にあります。
年功序列の制度が採用されている企業で働くと、年齢や勤続年数を重ねるごとに年収が高くなり、役職につくことも可能です。
しかし、年功序列の制度を採用している企業では、会社に大きな貢献をしても評価されにくい欠点があります。
なぜなら、年齢と勤続年数を重視しているからです。
一方、外資系の多くは年齢や勤続年数を考慮しない、成果や成績により評価をする制度を採用しています。
つまり「成果主義」です。
そのため、会社に貢献できるような成果を出すことができれば、転職して間もない30代の方でもすぐに評価されることは十分あり得ます。
ただし、外資系では給与に見合った仕事をしなければ給与は上がらず、反対に減る可能性もあるので相応の努力が必要です。
男女平等で評価される
日本は世界的にも男女に大きな格差のある国です。
例えば、日本で働く女性は男性よりも評価されにくい傾向にあるため、頑張って会社に貢献しても出世や給与に違いが出てしまいます。
また、多くの日系企業は年齢や勤続年数を重視する傾向にあることも関係し、余計に差は広がるばかりです。
ですが、外資系の多くは成果主義であるため、仕事で結果を出すことができれば性別に関係なく評価されます。
なお、日系企業では上司のご機嫌取りをすることで、実績とは関係なく評価されることもありますが、外資系ではまずありません。
単純な理由で、会社にメリットが一切ないからです。
むしろ、そのようなことばかりすると淘汰される可能性が高いでしょう。
そのため、男女平等で評価されるためには仕事で成果を上げることが一番重要です。
ただし、外資系は成果を出すことができなければ減給・降格も普通にあり、働き続けることが困難であることも理解しておく必要があります。
給与の水準は日系企業より高い
日系企業より給与水準が高いことを理由に、外資系に転職をする30代の人も多いです。
例えば、日系企業の平均年収は400万円前半ですが、外資系の平均年収はおそよ800万円といわれています。
つまり、外資系で働くことによって、日系企業の平均年収より2倍ほど高い年収を得ることができるのです。
もちろん、これは給与に見合った仕事をして会社に貢献している前提での年収です。
成果を挙げることができずに仕事のペースも遅い場合は減給となるため、思うような年収を得ることはできません。
そのため、外資系で高年収を得るためには、常に良い成績を出して会社から評価してもらう必要があります。
成果次第でプライベート重視は可能
外資系の多くは個人の成果に対して評価する成果主義であるため、すべての仕事を自己責任で行う必要があります。
もちろん、チームを組んで仕事に対峙することもありますが、その場合も何かと自己責任が伴うことは多いです。
このとき、するべき仕事がすべて終わると残業をする必要がないため、定時退社をすることができます。
また、特に急ぐ必要がなければ休暇を取得することも可能です。
つまり、個人で行うべき仕事さえしっかりしていれば、プライベートを優先することができるのです。
そのため、子育ての必要な女性も働きやすい環境であると言えます。
対して、日系企業の多くは仕事の進み具合と関係なく、上司や職場の社員が残業をしていると定時退社しづらい傾向にあります。
例えば、「手伝わないといけない…」「定時で帰ると嫌味を言われそう…」などにより帰りにくいのです。
私の話となりますが、日系企業で働いていたときに定時退社を続けていると、嫌味を言われたり評価にも大きく影響が及びました。
時には、「定時で帰る余裕があるなら手伝うくらいするべきじゃないのか」などと注意されたこともあります。
一方、外資系は考え方が異なり、仕事が終わると無理に残業する必要がありません。
なぜなら、「残業をして仕事をする⇒仕事ができない人」という風に捉えられるからです。
ただし、仕事が終わっていないのであればもちろんのこと、思うような成果を挙げていない場合は残業をしてでも達成することが重要です。
企業によって英語力は必須
30代から外資系に転職をするとき、英語力は必須であると認識しておく必要があります。
なお、英語力はTOEICの点数が高くて読み書きができるだけでなく、日常会話に問題のないコミュニケーション力も必要です。
なぜなら、求人応募をした企業の採用担当者が外国人であり、英語で面接が進行することがあるからです。
また、多くの外資系では外国人の方と関わることが多いため、日常会話レベルの英語力を必要とする場面が多々あります。
もちろん、企業によっては英語力をそれほど必要としないこともあります。
ですが、外資系である以上は外国人の方と関わることは少なからずあるため、英語の読み書き、日常会話レベルの英語力は必須であると認識しておく方が無難です。
日系企業より雇用は安定しない
30代の方に限らず、外資系に転職することで一番懸念することは、雇用の安定かと思います。
これについては、成果を出すことができなければ基本的に退職を余儀なくされます。
外資系の多くは完全成果主義であるため、成果を出せない人は解雇されるのです。
それに比べ、日系企業は日本が定める法律により雇用規制が厳しく設けられています。
そのため、正社員として雇用されている限り、会社は一方的に従業員を解雇することができません。
つまり、定年まで安心して働くことのできる「終身雇用」を前提に会社は人員を雇い、入社した求職者も働くことができます。
しかし、昨今の日系企業では終身雇用がほとんど機能しておらず、正社員でも会社都合で解雇されることが増えてきています。
あるいは、会社が従業員に向けて希望退職を募ることも多々あるのが実情です。
あくまで希望退職であるため従業員の意思が尊重されますが、企業によっては頑なに拒否し続けると仕事を与えてくれない、地方へ異動や転勤を命じらることもあります。
こうした事実があるため、必ずしも雇用の安定において日系企業が優れているわけでもありません。
ですが、外資系よりも雇用に安定性があるのは事実であるため、その点は理解して転職することが重要です。
外資系に転職すると活躍できる30代の特徴
上述の通りで、30代で外資系に転職することは日系企業と異なる働き方が求められます。
外資系に転職することに大きなメリットもあれば、反対にデメリットとなることもあるのです。
このとき、外資系に転職すると活躍できる30代の方の特徴を以下にまとめました。
昇進・昇給の意欲がある
昇進・昇給することに強い意欲のある30代の方には、外資系へ転職することをおすすめできます。
日系企業で昇進や昇給を望んでも、ポストに空きがなかったり年齢や勤続年数が関係して思うようにいかないことが多々あります。
ですが、外資系は成果主義であるため、会社に貢献することですぐに大きな評価を得ることが可能です。
年齢や勤続年数に関係なく、ポストに空きがなくてもあなたの方が能力で優れていれば、ポストが入れ替わることも普通にあります。
例えば、現在あなたが勤続年数もさほどない30代の平社員であっても、会社に貢献さえできれば「主任→係長→課長→部長」などの役職を与えられ、現在そのポストにいる人は降格してしまうのです。
日系企業であればほとんどありえない世界です。
つまり、外資系では成果を出し続けることで、それほど難しくなく昇進や昇給することができます。
実力主義のなかで働きたい
実力主義のなかで働きたい場合は、外資系に転職することはあなたにとって大きなメリットとなります。
例えば、日系企業で大きな成果を出しても年齢や勤続年数が関係し、活躍できないことは少なくありません。
ですが、外資系は年齢、勤続年数、性別など一切関係なく、仕事の成果や個人の能力を重視して評価を決める実力主義の世界です。
そのため、実力のみで勝負したい方には外資系で働くことに向いているといえます。
変化に対応できる
外資系は日系企業と異なり、スピード感を持って仕事を行う傾向にあり変化もめまぐるしいです。
例えば、急に新たなプロジェクトが立ち上がったり、方針が変わることはそう珍しくありません。
また、仕事だけにとどまらず、人の出入りも激しく変化します。
具体的には、急に社員が異動をしたり、最近入社した若手がわずかな期間で上司になっていることも普通にあるのです。
このような変化が日常的にあるため、柔軟に対応できる力のある30代の方は問題なく働くことができます。
30代から外資系へ転職をするならプロの手を借りるべき
外資系には厳しい面も含めて様々な魅力があるため、転職をする30代の方は少なくありません。
ただ、外資系に転職するためには自分に合った求人を探す必要があります。
ですが、外資系の求人は一般公開されていないことがほとんどであるため、自ら探すことは困難を極めます。
そのため、優れた外資系の求人を見つけるためには、転職エージェントを活用することが重要です。
転職エージェントには、一般公開されていない非公開求人を豊富に取り揃えており、その中には外資系企業も含まれています。
また、転職のプロであるキャリアアドバイザーが在籍しているため、あなたの能力と職歴を総合的に判断して最も優れた求人を紹介してくれます。
なお、応募する求人によっては履歴書や職務経歴書は英語で記入する必要があり、面接も英語で行われる場合も否定できません。
このような場合も適切なサポートを受けることができるため、安心してお任せできるメリットが転職エージェントにはあるのです。
転職エージェントを利用すると希望する条件での転職がしやすくなるため、うまく活用して転職活動をするとあなたにとって大きなメリットになるでしょう。
30代からでも外資系に転職することは十分可能
外資系は成果を挙げることで様々な恩恵を受けることができます。
しかし、成果主義の傾向が強いため、成果を出すことができなければ降格・減給は当然のこと、解雇も普通にあり得るデメリットも存在します。
このような厳しい世界ではありますが、「実力主義の世界で働きたい！」「成果を挙げて昇給や昇格したい！」などの意欲があるのであれば、30代からでも外資系に転職する価値は十分あるといえるでしょう。
転職活動を行う30代の方の多くは転職エージェントを利用しています。
もし一人で転職活動を行うと、求人探し、履歴書の作成、面接対策、労働条件の交渉など、転職に関わる全てを自分で行う必要があるからです。
それに比べ、転職エージェントを利用すると、キャリアや転職活動に関する専門的な知識と豊富な経験を持つキャリアアドバイザーが全面的にサポートしてくれます。
なお、30代の方に適した転職エージェントの情報を以下にまとめているので参考にしてみてください。