30代で転職をするとき、年収アップを考えて行動する人はとても多いです。
このとき、一つの基準として年収500万円があります。
現在、500万円に近い年収を得ている30代の人であれば、転職することで十分達成することはできると言えます。
もちろん、低い年収の方でもすぐには反映されにくいですが、将来的に高年収を得ることは可能です。
ですが、誰でも年収500万円を得ることのできる求人に応募できるわけではありません。
500万円の年収を得るためには条件がありますし、何よりある程度の経験やスキルも必要です。
現在より年収アップにつながる給与を実現するためには、今以上に努力をする覚悟がなければ難しいのが実情です。
そこで、30代の転職で年収500万円を得るための方法を解説していきます。
30代で年収500万円は夢見すぎ？平均年収を知る
「そもそも30代の転職で年収500万円は夢見すぎじゃない？」
このように思われる人は少なくありません。
この疑問に対し、まずは30代の平均年収はどれくらいあるのかを知ることが大切です。
具体的に、国税庁が行った「民間給与実態統計調査」によると、「30～34歳」「35～39歳」の平均年収は以下の結果となっています。
| 年齢 | 平均年収 | 男性 | 女性 |
| 30～34歳 | 410 | 470 | 321 |
| 35～35歳 | 445 | 529 | 313 |
出典：民間給与実態統計調査
上記の結果をまとめると、男性は30代前半よりも後半になると年収が高くなっています。
しかし、女性の場合は多少ではありますが、30代後半の方が前半よりも低くなっているのが分かります。
つまり、男性と女性とでは同じ30代でも、平均年収に差が生じているのが実情です。
結果、30代の平均年収から判断すると、転職で年収500万円を達成するにはハードルが高めであるといえます。
とはいえ、あくまで一つの調査結果に過ぎないため、必ずしも30代の転職で年収500万円を実現できないわけではないので注意が必要です。
30代の転職先として年収500万円を楽に稼げる仕事はある？
30代の転職において、年収500万円はハードルがやや高めであるものの、決して実現できない金額ではありません。
相応の努力のもと、年収500万円以上を得ることは十分可能です。
なお、転職活動をする30代の方の中には、「年収500万円を楽に稼げる仕事はない？」と考える人が意外とたくさんいます。
仕事が楽と思える定義は人によって異なりますが、結論からお伝えすると、楽に年収500万円を稼げる仕事は基本的に存在しません。
例えば、仕事が楽だと感じやすい特徴には以下のようなものがあります。
- 仕事がルーチンワークである
- 精神的なストレスを感じにくい
- 肉体的な疲れを感じにくい
- 仕事での責任が重くない
- 定時退社できる
- 休暇をいつでも取得できる
このとき、仕事が楽だと感じる内容がある一方で、辛いと感じる内容も大概はつきまといます。
そのため、仕事を通して何かしら辛い場面に遭遇することがあり得るため、全てにおいて楽に500万円を稼げる仕事はありません。
ただし、どのような仕事内容に対して「楽」と感じるかは人によって異なるため、少しでも働きやすい転職先に出会うためにも把握することは大切です。
30代で年収500万円を得るには高給の職業に転職するか能力を磨く
前述でご紹介した結果を参考にすると、30代の人が転職によって年収500万円を得るために、男性の場合は達成できる可能性は高いです。
ただ、女性の場合は年収300万円前半であるため厳しく思えます。
ですが、あくまで全体的な平均でしかなく、性別に関係なく500万円の年収を得ている人はたくさんいます。
では、どのようにして年収500万円を達成できるようになるのでしょうか。
これについては、以下の条件で考える必要があります。
- 同業種へ転職
- 外資系への転職
- 年収の高い業種へ転職
- 現職に留まり能力を磨く
同じ職種の求人であれば即戦力として期待されるため、年収500万円を提示されることは珍しくありません。
また、年収の高い異業種へ転職することでも年収アップは可能です。
ただし、年収の高い異業種へ転職するためには、努力が必須であることを覚悟して臨むことが重要です。
なお、年収500万円を達成するには転職はせず、現職に留まり能力を磨く方法もあります。
これらについて、以下で詳しくご説明をしていきます。
同業種への転職なら年収500万円を提示されることは普通にある
同業種の求人に応募をして転職活動をすると、たとえ現在の年収が400万円半ばでも、初年度から年収500万円が提示されることはあります。
なぜなら、多くの企業は30代の転職者に「即戦力」を求めるため、同業種であれば前職で培った経験やスキルをアピールできるからです。
そのため、希望する条件とマッチしていれば、年収500万円を提示してもらえることもあります。
ただし、同業種であっても年収500万円を得るには条件があります。
先ほどお伝えした通り、同業種であれば高年収を期待できますが、あなたが求人先に仕事を通して貢献できる経験やスキルを明確にして伝えなければいけません。
これには業務に対して経験年数があることが必須となってきます。
当然ながら、求人先の採用担当者からしてみれば、「同業種とはいえ、なぜそれほど高い給料を支払う必要があるのか？」が分からないからです。
そのため、応募する求人先の業務内容をよく確認し、どのようにして経験やスキルを活かして貢献できるのかを事前に考え面接時に伝えることが重要です。
同業種の外資系であれば年収500万円以上は期待できる
同業種の外資系へ転職すれば、年収500万円以上を超えることはそう珍しくはありません。
日本企業は、勤続年数や年齢を重視する傾向にあるため、仕事での評価が反映されにくい傾向にあります。
しかし、外資系は「実力主義」の世界であるため、会社に貢献さえできればすぐにでも給料に反映されます。
もちろん、実力主義であるため日頃から努力は必要ですが、会社に貢献できる自信がある場合は外資系に転職することで、高年収を得ることはすぐにでも可能な世界です。
年収の高い業種へ転職すれば年収アップも可能
30代の転職で年収500万円を目指すには、年収の高い業種へ転職することで達成することもできます。
しかし、同業種とは異なり異業種となるため転職へのハードルは非常に高いです。
また、20代とは違い30代は即戦力が求められるため、応募できる求人にも限りがあります。
仮に、転職ができても前職の経験やスキルがほぼ活かせないため、最初は給与・年収とも低くなる恐れもあるのです。
そのため、余程の覚悟がなければおすすめはできません。
なお、異業種へ挑戦するのであれば30代からでも転職しやすく、また高年収が期待できる業種の一つに「ITエンジニア」があります。
IT業界は、インターネットの普及に伴い市場規模が拡大し続けているため、慢性的な人手不足に陥っています。
その影響で、未経験の30代の人でも求人募集をする企業はたくさんあるのです。
このとき、未経験であると年収は大きく下がることになりますが、経験を積むことで年収アップは十分見込めます。
例えば、希少価値の高いスキルを磨く、専門性のスキルを磨くことで、それに応じて年収もアップが期待できます。
なお、ある程度経験を積んだらより高い給与を支払ってくれる企業へ転職することで、年収500万円以上を達成することも可能です。
先ほどお伝えした通り、IT業界は市場規模が拡大し続けていることから慢性的な人手不足です。
そうしたとき、ITエンジニアとしての経験があれば高い給料を提示してもらえる求人はたくさんあります。
ただし、ここまでたどり着くには最低でも3年は努力をし続ける必要がるため、ITエンジニアに転職するのかは総合的に見極めて判断することが重要です。
ですが、経験やスキルさえ獲得できれば将来性のある業種であるため、年収500万円以上は十分期待できます。
現職で自分の能力を上げて評価を得ると年収500万円も夢ではない
30代の人が年収500万円を達成するには、何も転職だけがすべてではありません。
現在は年収500万円に届かなくても、自分の能力を上げて評価されることで、現職で高年収を実現することは可能です。
例えば、現職で有利となる資格を取得することで特別手当が支給されることがあります。
これに伴い、仕事量は増えるかもしれませんが、評価の対象になる可能性は高いです。
その他、遅れがちな仕事を自ら進んで引き受けることも、年収アップにつなげることができます。
遅れがあるとはいえ、仕事である以上は誰かが行う必要があり、人手が足りない場合は派遣社員、もしくは契約社員を採用しなければいけないかもしれません。
このとき、自ら進んで遅れのある仕事を引き受けると、会社は派遣や契約社員を採用する必要がなくなるため、余計なコストを削減することができます。
実際、自分が忙しくなると分かる仕事に対して自ら担当しようと思う人は少ないです。
このとき、あなたがその仕事を引き受けることで、評価を得て年収500万円に近づけることは十分可能です。
年収500万円を得るには転職エージェントを利用しなければ難しい
転職によって年収500万円を目指すとき、自分で求人を探しても見つけることは非常に難しいです。
もちろん、年収のみに条件を絞って探すのであれば、年収500万円を提示している求人が見つかる可能性はあります。
ただ、求人サイトで高い年収を提示している求人の多くは、何かしらの理由が必ずあります。
例えば、「離職率が高い」「ノルマが厳しい」「長時間残業が発生する」「危険を伴う作業がある」などです。
こうした求人であれば、年収500万円を提示されることはあります。
ですが、多くの人はこのような条件で求人応募をすることはありません。
年収が高いだけで働き続けることが困難だからです。
そのため、年収500万円を望む30代の人の多くは転職エージェントを活用します。
転職エージェントでは、求人サイトに出回ることのない優良企業の求人を豊富に保有しているため、紹介してもらうために活用するのです。
なお、年収500万円の求人は特殊案件に該当する場合があります。
そのため、1社だけではなく複数の転職エージェントを利用してキャリアアドバイザーから求人の紹介を受け、それぞれ見極めることが大切です。
30代で年収500万円を達成する戦略を考える
30代の人が年収500万円を得るにも様々な方法があります。
このとき、早い段階で高年収を実現できるのは、同業種へ転職することです。
同業種であれば、これまで培ってきた経験やスキルを活かしつつアピールできるからです。
あるいは、転職はせずに現職へ残留し、自分の能力を上げて年収500万円を達成する道もあります。
現職で高年収を得るにはこれまで以上に努力をする必要はありますが、評価を受けると年収500万円も夢ではありません。
ただ、全員が現職に留まることや同業種に転職したいとは考えません。
何かしらの理由により、異業種にて高年収を実現したい人もいるのです。
このとき、いずれの選択をして年収500万円を目指すにしても、転職をするのであれば転職エージェントを活用する必要があります。
自ら高年収の求人を探しても、優れた求人に出会えるかは不明です。
また、年収の交渉は素人に難しいため、自ら行うことは現実的ではありません。
そこで、転職エージェントを利用しながらキャリアアドバイザーより求人の紹介とサポートを受け、あなたが実現したい年収を提示する求人を探すようにしましょう。
転職活動を行う30代の方の多くは転職エージェントを利用しています。
もし一人で転職活動を行うと、求人探し、履歴書の作成、面接対策、労働条件の交渉など、転職に関わる全てを自分で行う必要があるからです。
それに比べ、転職エージェントを利用すると、キャリアや転職活動に関する専門的な知識と豊富な経験を持つキャリアアドバイザーが全面的にサポートしてくれます。
なお、30代の方に適した転職エージェントの情報を以下にまとめているので参考にしてみてください。