転職を検討している30代の方の中には、「今の仕事より肉体労働の方がいい」「肉体労働が辛いし転職したい」などと考える人がいます。
「机に向かってする仕事より肉体労働の仕事がいい」「肉体労働より楽な仕事をしたい」と考え、それぞれ違った理由で転職を検討する人がいるのです。
当然ながら、肉体労働の仕事はとても辛いものです。
現段階で肉体労働の仕事をしている人であれば、そのことは身をもって理解できていることでしょう。
なお、私は高卒で社会人となり、肉体労働に該当する整備職を30歳まで続けました。
そのため、肉体労働の仕事については一定の理解があります。
この記事では、肉体労働による入社、退職を検討している30代が知るべき事実と、どのように転職をすれば良いのかを解説していきます。
30代が肉体労働をするメリット
まず、30代の方が肉体労働の仕事を続ける、または転職することで得られるメリットは何なのでしょうか。
これについては、業界や職種によって多少異なりますが、共通して得られるメリットはあります。
具体的な内容については、以下でご紹介していきます。
仕事を通して体が鍛えられる
肉体労働の仕事をするメリットの一つが、仕事を通して体を鍛えることができることです。
肉体労働の仕事では、重量物を持ち運びする機会が多く、また常に動き回ることが多いため、自然と体が鍛えられていきます。
そのため、極端な運動不足に陥ることはなく、スポーツジムに通わなくても健康維持に努めることができるでしょう。
このとき、デスクワークのような仕事をしている30代の方は比較的体を動かす機会がないため、年齢とともに体は衰え運動不足になることも考えられます。
そうしたとき、肉体労働の仕事へ転職すれば、スポーツジムに通わなくても仕事を通して体を鍛えることができるようになります。
身体を動かすためストレス発散になる
肉体労働の仕事は体を鍛えられるだけでなく、ストレスの発散にもなります。
その理由は、体を動かすことで気分が発散され、同時にストレスの発散にもつながっているからです。
実際のところ、運動にはネガティブな感情を発散させる、心と体をリラックスさせる、睡眠リズムを整えるなどの作用があると医学的にいわれています。
そのため、肉体労働はもちろんのこと、軽いランニングや散歩をするだけでもストレスの発散をすることができるのです。
なお、机に向かって作業をする仕事の場合、長時間同じ姿勢を続けたり脳を酷使することが多いため、段々とイライラしだしてストレスが溜まりがちになります。
つまり、肉体労働の仕事へ転職すれば、ストレスは比較的溜めることなく業務にあたることができます。
スキルアップがしやすい
肉体労働は仕事を通して、技術やスキルを身につけることができます。
これは、年を重ねるごとに経験も重ねることができるため、大きなスキルアップにつなげることができるでしょう。
例えば、大工の仕事は感覚的な技術や経験を必要とする機会が多く、マニュアルに目を通しただけでは仕事にならないことはよくあります。
こうした仕事は、日々業務に携わることはもちろんのこと、年を重ねるごとに体へ染み付き覚える感覚的な技術です。
そのため、努力次第で誰にもマネすることのできない、あなた自身の技術を取得することができるようになります。
その他、肉体労働の仕事では業界・職種によりたくさんの専門資格が必要なため、会社のサポートのもと資格取得に向けた勉強をすることも可能です。
なお、肉体労働の仕事は経験や技術、スキルアップもしやすいため、同業界・同職種ではある程度年齢を重ねていても転職しやすいメリットがあります。
30代が肉体労働を続ける、仕事に就くにはリスクもある
30代の方が肉体労働の仕事を続ける、あるいは入社を目的とした転職をすることで、上記でお伝えしたメリットが得られます。
ただし、肉体労働の仕事にはメリットだけではなく、当然ながらデメリットもあるのです。
そこで、どのようなデメリットがあるのかを以下でご紹介していきます。
年を取ればきつくなる
肉体労働では、ある程度体を鍛えることはできるものの、やはり年を取れば徐々に体力は衰えきつくなってきます。
恐らく、私と同じ30代の方であれば、20代の時のようにうまく体が動かないことを実感する機会があるのではないでしょうか。
例えば、階段や坂道を上っただけで軽い息切れをする、重たい物を持ち続けることができなくなったなど、個人差はあれど思い当たる節があるはずです。
このとき、肉体労働の仕事は体が資本なため、年を取ればどうしても体力の衰えからきつくなってきます。
20代よりも30代の方がきつい、30代よりも40代の方がきついなど、年を重ねるごとに仕事は辛くなりがちです。
野球選手を例にすると分かりやすいと思いますが、入団して30代や40代の選手が現役で何人活躍しているでしょうか?
入団した年齢にもよりますが、10年を活躍している選手はほとんどいなく、それ以上となると戦力外になることは珍しくない世界です。
もちろん、年齢を理由とする体力的な意味ではなく、技術的な意味で戦力外となる選手もたくさんいます。
しかし、それでも年を取れば体を鍛えていても若者についていけなくなるため、どうしてもきつくなってくるのです。
そのため、肉体労働の仕事は年を取ればきつくなり、場合によっては退職せざるを得ないことも理解しておく必要があります。
ケガをする確率は高い
肉体労働の仕事はケガをするリスクが非常に高いです。
例えば、すり傷、切り傷、刺し傷などは業界・職種によって日常茶飯事であり、その他にも打撲や腰痛などが起こることも考えられます。
私の話をすると、人が使用する機器類の整備をしていたとき、誤って工具を手に突き刺してケガをすることが結構ありました。
機器類に当たって打撲などもしており、20代の頃に重たい物を持ちすぎて腰を痛めるなども経験しています。
特に、肉体労働では重たい物を持つ機会が多いため、腰痛で悩まされる30代の方は多いです。
私は現在でも腰痛の後遺症のようなものが続いており、右太ももが若干痺れた状態にあります。
こうしたケガは、肉体労働の世界で普通に起こり得ることです。
そのため、肉体労働の仕事をしたい人は良く検討し、現在その職にある人は転職を視野に入れて行動することも重要です。
業界・職種によっては常に危険が付きまとう
肉体労働の仕事では、業界・職種によって常に危険が付きまといます。
例えば、建設関係の仕事では高所から墜落・転落する恐れがあり、天井クレーンやショベルカーなどを使う現場では機器の落下や横転に巻き込まれ、死亡するケースもあるのです。
実際のところ、私が18~30歳まで勤めていた会社では、機器のサビを落とすために使用する回転式の工具に指を取られて切断するという事象が発生したことがありました。
また、高所作業中に足を滑らせ落下し、そのまま意識不明の状態が1カ月以上続いた従業員もいたのです。
さらに、関連会社ではありますが、クレーンの移動に巻き込まれてベテラン社員が死亡する、100㎏を超える試験機の運搬中に倒れて18歳の若い社員が下敷きとなり、そのまま亡くなるケースも報告を受けたことがあります。
必ずすべての肉体労働の仕事で起こるとは言えませんが、こうした危険が付きまとう可能性がある事実をよく理解しておくことが重要です。
30代の肉体労働については転職のプロに依頼し求人を探す
ここまでの内容を理解した上で、「肉体労働の仕事に挑戦したい」「やはり別の業界を目指そう」と考えられている30代の方は、いずれにしろ転職のプロに依頼をして求人を探すことが重要です。
例えば、肉体労働の仕事でも業界や職種によって多岐にわたり、それ以外の仕事でも同じようにたくさんあります。
具体的に、肉体労働、それ以外の比較的楽な仕事には以下のようなものがあります。
肉体労働の仕事 | 比較的楽な仕事 |
---|---|
工場勤務 | 警備員 |
引っ越し業界 | 工場勤務(ライン作業) |
建設業界 | 施設設備管理 |
農業・漁業 | コールセンター |
整備士 | 一般事務・受付 |
このような仕事に分けることができるのですが、転職活動をする際に自ら理想の条件に当てはまる求人を探すことは非常に難しいです。
私は30代で4回の転職経験があるのですが、うち3回は一般求人サイトやハローワークを利用して自ら求人を探し転職を成功させました。
しかし、求人票に掲載されていた情報と異なる劣悪な労働環境の職場であったため、結局3回とも短期間で退職してしまったのです。
つまり、求人票の情報だけでは優れた企業なのかを素人では判断することが難しいため、転職のプロを通して求人を紹介してもらう方が安心できるのです。
なお、転職のプロとは、転職エージェントに在籍するキャリアアドバイザーの事を一般的に指します。
キャリアアドバイザーに求人の紹介を依頼することで、あなたが求める条件に当てはまる求人をピックアップして紹介してくれます。
このとき、紹介してもらえる求人は転職エージェントが独自に保有する非公開求人であり、誰でも確認できる一般求人サイトやハローワークでは出回ることのない求人ばかりです。
その他、自分では交渉しづらい労働条件や年収などもキャリアアドバイザーが代行してくれるため、自ら行う必要もありません。
こうしたサポートを受けて転職活動を進めると、あなたに相応しい求人に出会える確率を上げることができるでしょう。
30代は肉体労働の事実を知り入社・退職に向けた転職をする
転職を検討する30代の方の中には、肉体労働の仕事に就きたい人や、反対に肉体労働とは別の仕事に就きたいと考える人がたくさんいます。
そうしたとき、「肉体労働の業界へ足を踏み入れる」「留まり頑張る」「やはり離れる」のどれを選ぼうとも、働くメリットとデメリットをよく理解した上で行動することが重要です。
特に転職することを決断した人は一人で進めるのではなく、転職エージェントの利用を検討してみてください。
キャリアアドバイザーに求人の紹介を依頼することで、あなたに適した求人を紹介してくれるため、失敗した転職を避けることができます。
転職に失敗すると早期退職することにつながり、職歴にもキズがつくためデメリットしかありません。
そのため、キャリアアドバイザーからのサポートを受けつつ、あなたに合う求人を探すことも検討してみてください。
転職活動を行う30代の方の多くは転職エージェントを利用しています。
もし一人で転職活動を行うと、求人探し、履歴書の作成、面接対策、労働条件の交渉など、転職に関わる全てを自分で行う必要があるからです。
それに比べ、転職エージェントを利用すると、キャリアや転職活動に関する専門的な知識と豊富な経験を持つキャリアアドバイザーが全面的にサポートしてくれます。
なお、30代の方に適した転職エージェントの情報を以下にまとめているので参考にしてみてください。