職場でパワハラ被害を受けていることを原因とし、転職を検討している30代の人は少なくありません。
外回りが主な仕事であれば、多少マシではあるかもしれませんが、狭い職場の中だけで一日を働くことになると、必然的に上司や先輩などの従業員と接する機会は増えてしまいます。
このとき、狭い職場の中で長く働くことにより、パワハラが発生することがあります。
パワハラは性別や年齢に関係なく、誰もが被害に遭う可能性のある問題です。
当然ながら、パワハラが発生している職場で働くことは居心地が悪いですし、何より被害に遭っている本人からすれば、毎日出勤すること自体が辛いとしか言えません。
これについて結論からお伝えすると、パワハラ被害を受けている30代の人は見切りをつけて転職するべきです。
正直なところ、パワハラが常態化している職場で耐え続けても辛いだけですし、何より健康を損ねることになりかねません。
ただ、転職をする以外で改善できる方法はないのでしょうか。
そこで、パワハラ被害を受けている30代が転職前にできる対策と、求人の探し方について解説をしていきます。
パワハラを受けている30代が転職前にできる対処法
30代の人が職場でパワハラ被害に遭うとき、相手は職務上での立場の優位性を利用して身体的、精神的苦痛を与えてきます。
例えば、社長や上司、先輩などが、職務上での優位性を利用してパワハラ行為を行ってきます。
なお、パワハラ行為も多岐にわたり、罵声、脅迫、暴力を振るう人もいれば、長時間労働や休日出勤を強いる人など様々です。
このような行為を日常的に受け続けていれば苦痛でしかありませんし、健康を損ねて退職に追い込まれることも実際に起きています。
当然ながら、単に耐えているだけでは現状を改善することはほぼ不可能なので、改善に向けた対策を練り実行に移さなければいけません。
ただ、どのような対策を講じることができるのでしょうか。
これについては、パワハラ被害を受けている30代の人が転職前にできる対処法を、以下で詳しくご紹介していきます。
上司・人事部へ相談する
パワハラによる人間関係を改善するには、あなた一人で実行できる対策を講じても解決へ導くことは基本的にできません。
下手に刺激するとより悪化する可能性がありますし、そもそも指摘して聞くような相手であればパワハラ行為が常態化していないはずです。
残念ながら、立場の弱い人が指摘したところで人の性格は早々変わるものではありません。
そのため、パワハラ行為をする相手よりも強い立場の人に相談するようにしましょう。
具体的には、上司、あるいは人事に相談することで、何かしらの対処をしてくれるはずです。
パワハラ行為が公になると、会社を通して大きな問題となるので、相談を受けた以上は基本的に改善に向けて動いてくれます。
このように、パワハラ行為を行う相手よりも強い立場にある人に相談をすることで、現状を改善できることがあります。
転勤・異動をする
パワハラは、基本的に同じ職場で働く従業員から受けることが多いです。
そのため、これ以上パワハラの被害を受けないためにも上司に転勤や異動したい旨を相談すると、解決できる可能性が高いです。
転勤もしくは異動が認められると、現在の職場から離れることができるため、必然的にパワハラ行為を行う相手からも離れることができます。
実際に、このような方法でパワハラから逃れることのできた人は多く、転職することなく改善できるメリットがあります。
ただ、転勤や異動をすると仕事が大きく変わる可能性があり、一から仕事の進め方を教わる必要があるかもしれません。
また、同じ職場で働く従業員も変わるため、こちらも一から人間関係を築く必要があります。
最初こそ大変ではありますが、転職することなく心機一転して頑張ることで、仕事を通し活躍することが期待できます。
パワハラ対策に効果がなければ見切りをつけ転職する
上述では、パワハラ被害を受けている30代の人が転職前にできる対処法についてご紹介をしました。
上司や人事部へ相談する、転勤・異動を申し出ることで、パワハラから逃れられる可能性はあります。
ただ、企業によっては上司や人事部に相談しても改善に繋がらず、転勤や異動も認めてもらえないことがあるかもしれません。
そうしたときは、今の会社に見切りをつけて転職するようにしましょう。
打てる対策を講じて対処ができなければ、現状を改善できる手立てがありません。
無駄に耐えてもパワハラ行為がエスカレートすることもあり、将来的に健康を損ねる可能性が高いです。
当然ながら、健康を損ねると満足に働くことができなくなるため、結局は退職せざるを得なくなります。
そうなってからでは遅いので、行動できる今のうちに見切りをつけて転職する方が無難です。
パワハラを理由に30代で転職する際には会社都合の退職も可能
パワハラを理由に転職をする30代の方は多いですが、中には新しい職場を見つけるよりも先に退職をする人もいます。
「これ以上は耐えられない…」「早く抜け出したい!」などを理由に、転職前に会社を退職するのです。
ただ、自ら退職することを決断した場合は基本的に「自己都合による退職」となります。
何より、「自己都合でしか退職を認めない!」と脅迫じみた行為をしてくる上司もいるので、仕方なく自己都合で退職する人がいるのが実情です。
ただし、パワハラが原因で自己都合により退職したとしても、後から「会社都合による退職」に変更することができます。
ですが、これには注意点があり、会社都合の退職に変更することができるよう、事前に対策を講じておかなければいけません。
なぜなら、多くの企業はパワハラがあった事実を認めず隠ぺいを図るからです。
そこで、パワハラを原因として先に退職をするとき、後からでも会社都合の退職に変更することのできる方法をご紹介していきます。
パワハラ被害を受けていた証拠を残しておく
会社都合の退職にするためには、パワハラ被害を受けていた事実を証明できる証拠を残す必要があります。
なぜなら、ほとんどの企業はパワハラがあった事実を認めませんし、隠ぺいしようとするからです。
ただし、「論より証拠」という言葉があるように、証拠さえ提示できれば企業も言い逃れできません。
しかし、証拠がなければパワハラ被害を受けていたことが事実であったとしても、真実を理解してもらえないのが実情です。
そのため、日頃からパワハラを受けていた事実を証拠として残すことが重要です。
具体的には、以下の2つの方法で証拠を残すことができます。
ボイスレコーダーで録音する
パワハラ行為の仕方は人によって異なるのですが、基本的に「罵声」や「脅迫」などの形として証拠が残らない方法で行われることが多いです。
そのため、どれだけ日常的にパワハラ被害に遭っていたとしても、明確な証拠がなければその事実を証明することができません。
たとえ、勤め先の会社にその事実を伝えても、「そのような事実はありません」と白を切るでしょう。
ひどい場合は、「隠ぺい工作」を行う企業もあり、パワハラの事実を根本的にもみ消そうとします。
そのため、このような悪質な行為を認めさせないためにも、「ボイスレコーダーで録音」しておくことが重要です。
なお、ボイスレコーダーはスマートフォンに搭載されていたり、アプリを利用して録音できますが、理想は正規の物を購入することをおすすめします。
スマートフォンやアプリはとっさに起動して録音がしにくいため、正規のボイスレコーダーを購入した方がポケットの中からでも簡単に操作できるからです。
ちなみに、パワハラ行為をしている相手の声だけでなく、実際に被害を受けている人があなたである事実を証明できるよう、あなた自身の声が録音されるように声を出しておくことがポイントです。
日記をつけ記録として残す
ボイスレコーダーだけでも証拠となりますが、日記をつけて記録に残すことを一緒にしておくと、さらに効果的です。
具体的には、以下のような日記をつけて記録として残すようにします。
〇〇年□□月△△日〇〇時□□分
上司の〇〇に呼び出されて「出来損ないがッ!やる気がないならさっさとやめろッ!!」と罵声を浴びた。
上記のように、パワハラ被害を受けた事実を細かく日記につけて残すことで、会社が言い逃れできない証拠とすることができます。
実害が出た場合は証明できる証拠を残しておく
もし、パワハラを受けて実害が出たときは、その事実を証明できる証拠も揃えておくことが重要です。
例えば、度重なるパワハラの影響でうつ病を発症した場合、病院で診察を受けて事情を説明しましょう。
このとき、医師より「診断書」を用意してもらうことができます。
なお、実害が出たときは在職中に病院で診察を受けることがポイントです。
実のところ、退職してから診断書を用意しても、「在籍時にそのような事実はなかった」と白を切られてしまうことがあります。
このような言い逃れを防ぐためにも、うつ病などの実害が出たときは在職中に病院で診察をしてもらい、診断書を用意して証明できるようにしておきましょう。
また、実害が出たことがパワハラによるものだと証明するために、「ボイスレコーダーで録音する」「日記をつけて記録として残す」ことも大切です。
証拠を残すことで会社都合の退職ができる
パワハラを理由に退職をする30代の人も転職同様に多いですが、会社にその事実を伝えてもほぼ認めません。
そのため、事実を証明できなければ泣き寝入りとなり、自己都合による退職をする道しか方法がないです。
これは、会社が「自己都合でしか退職を認めない!」と脅迫をして強いることが原因でもあります。
ただし、証拠さえ集めて揃えておけば、自己都合による退職の後でも会社都合による退職に変更することは可能です。
なお、詳しくはハローワークの職員に事情を説明すると、自己都合から会社都合への退職へと手続きをしてくれます。
訴訟を起こすことも可能
パワハラ被害を受けていた人の中には、悔しさから会社へ慰謝料を請求したいと考えることもあります。
このとき、慰謝料を請求するために会社に対して裁判の申し立てが可能です。
ただし、会社側はほぼ事実を認めない行動に出るので、必ず証拠を用意しておく必要があります。
そこで、パワハラを受けていた事実を証明できるように、ボイスレコーダーと日記を用意しておきましょう。
証拠さえ提示できれば、どれだけ会社が否定しても言い逃れができません。
ただ、集めた証拠で訴訟を起こしても、素人の判断では勝てるのか不明です。
そのため、訴訟を起こすにしても、まずは弁護士に相談しながら検討することが重要です。
パワハラを受けている30代は無理に耐えずに転職して解決する
ここまでにお伝えしてきた通りで、パワハラが原因で退職や転職をする30代の方は多いです。
このとき、「上司・人事へ相談」や「転勤・異動を申し出る」ことで解決できる場合もあります。
ただ、同じ会社に勤めている以上はいつまで効果があるのか分からず、企業によってはそもそも認めてもらえないこともあります。
そうしたときは、会社に見切りをつけて転職する道を選びましょう。
我慢をして働いても改善できる見込みはありませんし、何より健康を損ねて働くことができなくなればそれこそ大変です。
しかし、一人での転職活動は苦労をすることが多く、何より時間がかかるので効率的ではありません。
そこで、転職エージェントの利用を検討してみてください。
転職エージェントには、各業種・職種に熟知したキャリアアドバイザーが在籍しているので、あなたが置かれている状況を総合的に判断して求人を紹介してくれます。
転職後、再びパワハラ被害に遭わないためにも、キャリアアドバイザーからサポートを受けつつ転職活動を進めることも重要です。
こうしたことを理解した上で転職活動を進めると、安心して働くことのできる求人に出会うことができるようになります。
転職活動を行う30代の方の多くは転職エージェントを利用しています。
もし一人で転職活動を行うと、求人探し、履歴書の作成、面接対策、労働条件の交渉など、転職に関わる全てを自分で行う必要があるからです。
それに比べ、転職エージェントを利用すると、キャリアや転職活動に関する専門的な知識と豊富な経験を持つキャリアアドバイザーが全面的にサポートしてくれます。
なお、30代の方に適した転職エージェントの情報を以下にまとめているので参考にしてみてください。